「タカダノババでTKB48っていうチームつくって踊ったら、ウケるくね?」

という、ある男のぶっちゃけくだらない思いつきから我々TKB48は始動しました。萌えの聖地アキハバラを本拠地に活動するアイドルAKB48をパロって、タカダノババっぽいパフォーマンスチームを作ろうと思い立ったのです。早稲田大学のある高田馬場といえば、バンカラの聖地。バンカラを体現する学ラン姿で48人のメンバーを集め早稲田祭で踊ったら、こりゃウケるかもしれない。こうして「ネタ実現」というバカな目的のために、我々は動き出しました。

「べ、べつに恋愛的な出会いは求めてないんだからね!」

TKB48がAKB48のパロディである以上、メンバーが「48人」揃わないことにははじまりません。このメンバー集めにおいて立ち上げメンバーが求めたものは、新たな仲間との出会いでした。さまざまなバックグラウンドを持つ人が集まって早稲田精神を表現することにこそ、お馬鹿な中にキラリと光る価値があると考えたのです。

「わくわくしねぇか?すっげぇ強えやつと出会うなんてよ!」

こうして時にこの団体の素晴らしさを語り、時に半ば無理やり勧誘した結果、広研、放研、早稲田リンクス、SHOCKERS、早稲田精神昂揚会、早稲田祭運営スタッフ、企画集団便利舎、踊り侍、男祭りなどといったサークルに所属していたワセキチが、これまで「早稲田っぽいこと」になんら関わらずのんびり大学時代を過ごしていた早稲田生が、さらには何をどう間違えたのか慶應やお茶女といった他大からまでメンバーが集まり、TKB48はいつの間にやら本当に48人の大所帯となりました。

「これってもしかして、青春とかいうやつ?」

新しい仲間と新たなものを生み出す過程は、そりゃーもう大変。なんせ0からスタートの新団体、それぞれの考える「当たり前」の違いからくるもめごとなんかもありました。とはいえ練習で体を動かすうちに、自然と生まれるチームの一体感。自分達が目一杯楽しむこと、そして本番でお客さんに楽しんでもらうこと、そんな目的に向けメンバーの気持ちがひとつになりつつありました。

「最初で最後のお祭り騒ぎだぜ!」

TKB48っていうチームつくって学ラン着て48人で踊ろうぜ、そんなただの思いつきを、私達は今まさに現実にしようとしています。まぁそれだけのことと言ってしまえばそれだけのことだし、むしろバカっぽいネタのために必死になっちゃってますますバカ丸出しです。だけど私達は私達の考える「面白い」を信じ、早稲田祭でのパフォーマンスという一瞬のためだけに、時間と労力と気持ちを傾けてきました。素人ばっかりのダンスチームなんて、痛いだけかもしれません。ネタやるためにこんな必死とか、意味不明かもしれません。だけど私達は最後までやりきるので、是非とも11月2日、見に来てもらいたいです。そしてそこで何かが伝わると幸いです。最後に、えらい人のちょっといい言葉でしめさせて頂きます。
『頭で考えるだけのことは、何もしないのと同じである』 宇野千代